旭屋は創業以来とにかく”洗い・しみぬき・仕上げ”という着物お手入れの三本柱のそれぞれを追究し続けてきました。そこには、「少しでもきれいに且つ生地に優しく」という信念があり、どんな商品でも真心こめてお手入れさせていただいております。
母から譲り受けた着物、両親が苦労して買ってくれた着物、人生の節目に誂えた着物等々、着物には本当に様々な想い出が詰まっています。そんな大切な着物が保管中にしみだらけになっていたのを見つけた時のショックは計りしれません。その上、すがる思いで駆け込んだしみぬき屋で手遅れだと言われたら・・・
私たちは、そんな時こそお役に立てるしみぬき屋でありたい、そうでなければいけないと強く思い、日々頑固なしみと戦っています。もちろんしみが付いたら早くお手入れするのが鉄則ですが、時間が経って古くなってしまっても、諦めずに一度見せてください。喜んで頂けるよう最大限の努力をすることをお約束致します。
代表取締役 加藤忠義
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もう着ることがなくなった着物をどうしたら良いかという相談が非常に多いです。お子さんや知人が着てくれれば良いのですが、それも難しい場合、実用的なものに形を変えて使う事を提案させて頂いています。 洋服やバッグ、小物入れなどに生まれ変わった思い出の品とのお出かけも良いものですよ。
Instagramで過去の作品が見られますので興味がある方はご覧ください。一部店頭販売もしています。
新型コロナウィルスの長期流行により着用機会が減ったことによる影響なのか、保管中にカビが生えてしまった着物を多く見ます。
カビには発生条件(酸素・栄養分・湿度・温度)があり、それらが揃った状態で保管していると着物の価値や価格に関わらずどんどん生えてきます。
着物の場合の栄養分とは製作過程で付ける地糊ですので風合いの観点からも全てを取り除くことはできません。
湿度と温度に関しては乾燥剤や湿気干しエアコンの併用で対応している方が多いことと思われますが、それでもカビが生えてしまうケースが少なくありません。
ではどうすれば良いか・・・
一番効果が有り、手間がかからないのは「酸素を取り除く事」です。その方法はいくつかありますが、当店では「無酸素パック」を行っています。加工の都合上ご来店頂ける方限定ですが、忙しくて湿気干しが出来ない方や長期間着る予定のない着物(振袖・留袖・喪服等)にはお勧めです。
「無酸素パック」について詳しくは店頭でお尋ねください。
着用機会が減って来たとはいえ人生の節目であったり、日常生活に少し変化が欲しいとき、茶道華道や舞踊など日本文化に触れる際に素敵な彩りを添えてくれるのが着物です。また多くの場合、親から子へ、子から孫へとその想い出と共に受け継がれるのも良さの一つだと思います。
旭屋ではそういった皆様の大切なお着物を少しでも長くご愛用頂くお手伝いを日々させていただいておりますが、持ち込まれた数々の着物を見ていて「保管前のお手入れの大切さ」をつくづく思い知らされます。
着物が衣類である以上着用後は汚れています。もちろん着用時間や食事をしたか等で汚れ方に差はありますが、「一度しか着ていないから」とか「2~3時間しか着なかったから」「見た目汚れてないから」といってお手入れせずに保管してしまった為に変わり果てた姿になってしまった着物を本当によく見ます。
特に汗のシミは着用後すぐには見えにくい為見落としがちで、しかも広範囲に付着するので致命傷になりかねません。またいわゆるクリーニングや丸洗いをしただけでは除去できませんので、クリーニングに出したからと安心して保管してしまい、後で後悔するケースも非常に多いです。
仮に短時間であっても一度でも着用したら長期間保管する前には洗ってしみ抜き(汗抜きも)をしてください。それが大切なお召し物を長くご愛用する為の一番の近道ですので、もしお手入れせずに保管してしまっている着物がある方は、今すぐ点検してみてください。少しでも早い発見が着物を救う為の第一歩です!